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ギターロックという本能

IceCandy、良いギターロックである。

突風のように蒼い轟音と疾走感。歌詞の断片のブライトな響き。
歪んだシングルコイル、ディレイ。気持ち良い。

ときは2000年代前半。
私たち日本生まれのゆとり第一世代は思春期に差し掛かり、ある遺伝子変革に遭遇したのだと思う。
ギターロックという本能の誕生である。

禁断の果実はBUMP OF CHICKENだったのだろうか。
あるいはMr.Childrenからすべては始まっていたのだろうか。


上記バンドを熱心に聴いていたか否かは実は重要ではない。iPodに入れてなくたって、空気感染のように、私たちの細胞に疾走ギターロックは刻まれていた。


養分たっぷりの大地に育った。
そんな印象だ。
満たされた僕たちの欠落、なんてのは安易すぎるモチーフではあるけれど、カフカの音楽にはそうした豊穣さにもとづいた説得力と感情の揺れがある。


サウンドだけではない。
ノーベル文学賞をボブ・ディランが受賞した件はまた別の話だが、邦楽ギターロックというジャンルには、よりざっくりしたイメージとしての文学の幻影がつきまとう。バンド名からして、カフカもその土壌に咲いている。そのルーツを厳密に辿るには別の機会を設けるとして、カネココウタが言葉やMVやその他このバンドを表象するあらゆるイメージで、組み上げたい世界観も真にこの邦楽ギターロック文学と言うべき系譜を受け継いでいる。


4つ打ちビートでフェスシーンを盛り上げるバンドたちが歩む道と比較するとカフカのそれは、より正道であり、オールディーだ。

その差異はもしかしたら重要かもしれない。
というのも、そのアイデンティティに、きっと双方があまり意識的でないのが今のバンドシーンだからだ。
それを強く意識したとき、初めて母体となるシーンの再検証と、バンドの次の闘いが始まる。

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written by bluemonday

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